大乗山 経王寺
大乗山経王寺は、お大黒さまを祀る日蓮宗のお寺です。慶長三年(1598)、当時、武蔵国豊島郡(むさしのくにとしまごおり)市ヶ谷田町と呼ばれていたところに(現在の新宿区市谷田町)、尊重院日静上人(そんじゅういんにちじょうしょうにん)によって開創されました。
開創以来、日蓮聖人の教えをもとに、世の人々を苦しみから救い、幸せを祈り続けてまいりました。どんな方でも受け入れ、いつでも開かれた身近なお寺として、イベントや行事なども積極的に行なっております。
お釈迦さまの浄土では、天空から妙なる音楽が流れ、身も心も清らかになるお香が漂い、池には清浄で無垢な「白蓮華」が咲いています。その蓮華の花の種が、私たち一人ひとりの心の中にもあると言われています。みなさんの心の中の蓮華を咲かせるお手伝いをさせていただくのが経王寺です。
お大黒さま
経王寺の秘仏・大黒天像(昭和60年(1985)7月5日、新宿区有形文化財に指定)は、開創の際、尊重院日静上人(そんじゅういんにちじょうしょうにん)によって、甲斐国(山梨県)身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ) から移されました。
この大黒天像は、日蓮聖人の高弟であり、すぐれた仏師としても知られる中老僧・日法(にっぽう)上人作です(室町時代)。高さ約15cmの木造立像で、大黒頭巾をかぶり、小槌と大袋を持ち台座にのる通規の様式ですが、江戸時代のものと異なり、微笑面ではなく厳しい表情をされています。
経王寺の大黒天像が世に知られだしたのは、物見遊山を兼ねた寺社詣でが盛んになった元禄年中期(1688〜1703)と思われ、その後、度重なる火災にも焼け残ったことから「開運・火防せ大黒」と崇敬されてきました。現在も新宿山ノ手七福神のひとつとして数えられ、年6回の甲子日(きのえねのひ)には、ご開帳とご祈祷が行われる「大黒天祭」が催され、多くの人で賑わいをみせています。
日蓮宗 大乗山経王寺
第28代住職 互井 観章1960年(昭和35年)東京新宿に生まれる。北里大学獣医畜産学部畜産学科卒業後、アメリカの牧場で酪農に従事。帰国後、出家し僧侶となる。
「ほっと一息。ホットなお寺。」を目指し、修行会や法話会などを積極的に行う。特に仏像やお経のワークショップは人気があり、各地で法話会の講師も務め、仏教を分かりやすく伝える活動を行っている。
地域活動にも力を入れ、(一社)仏教情報センターで長年にわたりテレフォン相談員を務め、新宿区民生児童委員の活動も行っている。
NHK『落語でブッダ』など数々のTV番組に出演。「お経でラップする僧侶」として『CNN』など海外メディアでも取り上げられたこともある。ニックネームは、ハピネス観章。
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